リーダーの感情の表し方

                        ※ UnsplashZac Durantが撮影した写真

今年もあと僅かとなりました。

12月9日配信のメルマガを、少しお時間が経ってしまいましたが、投稿いたします。

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にわかサッカーファンの前田です。
ワールドカップクロアチア戦、インターネットで試合を視聴しつつ、以前学んだEMS(エッセンシャルマネジメントスクール)のお仲間の皆様とZoomに集まり、国際審判員の資格を持っていらっしゃる方の解説も時々伺いながら試合を見守りました。
Jリーグが発足した頃に比べ、日本のサッカーのレベルの向上に驚くばかりでした。

森保監督のリーダーとしての采配も称賛されています。少しずつエピソードが出てきているので、機会があれば取り上げたいと思います。

リーダーの立場にある方のコーチングをしていると、最初は立場を踏まえ感情を入れずに話されていた方が、コーチングが進むにつれ、心の中にあることを話してくださるようになります。そして、日本の仕事場では、特にリーダーが心を開くことをあまりよしとしない風土もまだまだ多いように感じています。

実は、上位者が「嬉しい」「悲しい」など、感じていること(考えていることではなく)を周囲に伝えることは大きなインパクトを与えます。また、チームメンバーの心を動かしたりつながりを構築したりすることができます。

先日、「株式会社ほぼ日」の株主総会に出席してきました。
企業の株主総会はコロナ禍以来、リアル開催がなかったり、あったとしてもネット視聴とのハイブリッド開催、かつ株主には「できるだけ参加はお控え下さい」と通知があったりします。

株主ミーティング等を含め、大変有意義な内容で、この会社の従業員(「乗組員」と呼ばれています)が心でつながっていることが感じられました。
社長の糸井重里さんから、こんな一言がありました。

「だって、こうしてみなさん、ここに来てくれるじゃないですか!これをやりたかったんですよ!」糸井さんの心からの声でした。

ある株主からの、「なぜこのご時世でリアルイベント(総会+α)をやろうと思ったのか?」という問いに対する答えです。

その瞬間、その場にいた乗組員、株主がひとつになったような、つながった感じがしました。

「リーダーが心開く瞬間、何かが起こる」

そのような瞬間、経験されたことはないでしょうか?

一方で、心の開き方を誤ると、逆効果になることもあります。

先日ワクチン関係の勉強会の動画を観ました。議員会館で開かれたもので、主催は薬害の防止に関わっている川田龍平議員を初めとする国会議員、ワクチンの影響でお亡くなりになった遺族の方々、研究者、そして厚労省のお役人達でした。テーマはワクチンの接種に関しての問題提起でした。

私自身は「反ワクチン」ではありませんが、昨今、功罪両面のデータや論文が出てきており、そのあたりを冷静に見ています。

川田議員のこの活動への想いは心を打ちましたし、遺族の皆様が悲しみや怒りをあらわにされていることに対しても共感しました。

研究者の先生方も、臨床の立場等から可能なデータ分析をされていました。

ここまで見て、大変勉強になるし、ワクチンについては考えるべきところは多いなと思いました。

ところが、ある研究者の方(A先生:某大学の名誉教授)が、ここで、厚労省の方に向けて怒鳴り始めました。

言いたいことはわかりますが、まさに恫喝です。

厚労省の方も立場があるので、何度怒鳴られても、答えられることは同じ。そして、このように多くの人の前で恫喝されては、人として寄り添う気持ちもなくなってしまうことでしょう。

恫喝→返答→恫喝・・・・。聞いていていて本当に不愉快でした。

A先生はこのチーム内でも権威者であるらしく、場の雰囲気もガラッと変わってしまいました。
他の方がフォローを入れていましたが・・・・・マイナスのインパクトは画面を通じても明らかでした。

折角、ここまでよい内容で進んでいた勉強会が台無し・・・・と感じました。

そして、参加されていた遺族の皆さんはどんなお気持ちだったかと思うと、心が痛みました。

その後、ネット上ではこの恫喝場面だけが拡散され、恐らく本来の意図とは違うことが伝わったと思われ、勿体ないと感じたのです。

この場面で感情をあらわにする役は、研究者ではありません。
遺族の方、そして、一歩譲って、議員さんだったのではないでしょうか。

現在、リーダーのアンガーマネジメントが重要なテーマとされています。そのことも改めて感じさせられた場面でした。

昨日、ワールドカップ日本代表が帰国しました。

「印象に残ったことは?」という質問に、

キャプテンの吉田選手が「コスタリカ戦のハーフタイムにぶち切れていたこと」と答えていました。

この試合の前半は、一昔前の日本に戻ってしまったような消極的なサッカーと素人ながら感じていました。

きっと、プラスのインパクトを及ぼしたものと思います。

心を開くことが得意な人もいれば、苦手な人もいます。

仕事をしていれば、誰しもがチームの一員として、時にリーダーとして役割を果たすことになるでしょう。

効果的な感情の表し方と身につけていきたいものですね。

 

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